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INTERVIEW 2024.12.09

「闘い続ける声」――木村翼が語る、難病と共に生きる日々と未来への挑戦

「いのちの重さを知る者だからこそ伝えられるメッセージがある」
全国放送を始めたラジオ番組「HeartStation」でナビゲーターを務める木村翼さん。彼は心臓の難病である拡張型心筋症を抱えながらも、支援の輪を広げる活動を続けています。
本記事では、木村さんがこれまでの歩みと、ラジオを通じて届けたいメッセージについて語ります。
木村翼さん

木村翼さんの人生と臓器移植への思い

吉田
木村さんは難病を抱えながらナビゲーターを務めてもらっていますが、どのような病気なんですか?
木村さん
私は19歳の時に拡張型心筋症という心臓の難病を診断されてしまい、それが原因で力士としてのキャリアも断念しました。この病気は少しずつ進行していくため、日々の体調管理が欠かせません。現在は補助人工心臓を使って生活していますが、臓器移植が必要なこともあり、臓器提供の現状にはとても関心があります。
吉田
臓器移植の現状を教えてください!
木村さん
日本では臓器移植がまだまだ浸透していないのが現状です。アメリカでは年間1万人以上の方が臓器提供をされていますが、日本では100人前後。臓器移植医療が普及していないため、移植が必要な患者が長く待たなければならないんです。この番組を通じて、臓器移植に対する理解が少しでも広がってほしいと願っています。

臓器移植と日本の現状

吉田
木村さんの経験を通して、臓器移植の普及が難しい日本の現状について改めて考えさせられます。
海外と比べて、日本ではなぜ臓器提供が進んでいないんですか?
木村さん
日本では、脳死を『人の死』として受け入れることへの抵抗感が強い傾向があります。また、臓器提供のための医療施設も限られているため、移植の機会が少ないのが現実です。海外では臓器提供に関する考え方が進んでおり、例えばイギリスやフランスでは本人が反対の意思を示していなければ臓器提供が行われる『オプティングアウト』制度が採用されています。こうした制度の違いが、提供件数の差にも影響しているのです。

誰一人取り残さない社会を目指して

吉田
『誰一人取り残さない』社会の実現には、どのような意義があると思いますか?
木村さん
私は補助人工心臓を付ける生活をしているため、普通の生活が簡単ではないと実感しています。私のように目に見えない困難を抱える人が周囲から理解され、共に支え合える社会の重要性を目指していきたいですね。

「HeartStation」へ今後の願い

吉田
最後にメッセージをお願いします!
木村さん
この番組を通じて、リスナー一人ひとりが身近な社会課題に気づき、そして行動することで、誰一人取り残さない社会が少しずつ実現するのではないかと信じています。社会課題は一人で解決できるものではないと思いますが、ラジオというメディアが、地域や個人の垣根を越えて、人々の心に響くことを期待しています。

まとめ

木村翼さんの言葉には、人生の重みと深い思いが込められています。「HeartStation」は、そんな彼の思いを多くの人に届けるための重要なステージです。これからも彼の活動が広がり、より多くの人々に希望を届けることを期待しています。

担当者名
木村翼
Webサイト
https://heart-station.co.jp/
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