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INTERVIEW 2024.09.18

eスポーツと地域連携の新たな道 — セガの挑戦

ゲームを通じて社会課題に挑むセガのビジョン
1960年に設立された株式会社セガは、エンターテインメント業界をリードし続けている。その幅広い事業展開の中でも、特に注目されているのがeスポーツだ。セガのeスポーツ推進室は、ゲームを通じて地域やコミュニティとどのように連携し、社会課題の解決に挑んでいるのか。今回は、セガのeスポーツ推進室 室長 五十嵐 勝さんと、「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサー 細山田 水紀さんに話を伺った。
株式会社セガ
eスポーツ推進室 室長
五十嵐 勝さん
「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサー
細山田 水紀さん

eスポーツと地域コミュニティの連携

シニア層へのアプローチ

吉田
eスポーツ推進室として、地域やコミュニティとの連携はどのように行っていますか?
五十嵐さん
シニア層に関して言うと、2020年度にはセガに問い合わせいただき開催された許諾イベントが5件程度しかなかったのですが、2023年度では330件ほどまでに増えています。障がい者向けの許諾イベントも、11件から91件まで増えています。
吉田
この増加の背景には何があるのでしょうか?
五十嵐さん
シニア層の場合、ねんりんピックでeスポーツが採用されたことが大きなきっかけです。「eスポーツに参加したいが、どうやって始めればいいかわからない」という課題があり、年間でセガには150件以上の問い合わせがあります。
ISR e-Sports(※)の様子
※全国初のシニア専用eスポーツ施設

ぷよぷよキャンプと地域大会の活性化

五十嵐さん
セガでは「ぷよぷよキャンプ」という公式のコミュニティサイトがあり、全国からさまざまな大会情報が投稿されています。これを通じて、選手が集まりやすくなり、年間で1500件ほどの大会が開催されています。
吉田
地域での大会開催の様子はいかがですか?
五十嵐さん
地域によって異なりますが、最近では小学生大会も行われています。どの大会も参加者が多く、特にオンライン大会では80人ほどが集まり、小学生からプロプレイヤーまで参加しています。
細山田さん
プロプレイヤーが主催する大会や、コミュニティ内で自然発生的に行われる大会もあります。
美里町eスポーツでいい里づくり事業

世界とのつながり — オンラインと国際大会

フランスからのオンライン大会

吉田
オンライン大会ではどのような取り組みがされていますか?
五十嵐さん
最近、フランスの方が主催したオンライン大会があり、朝4時(日本時間)から開始されました。プロも参加しており、英語を話せる日本のプロプレイヤーが実況解説を担当しました。
吉田
そんなに早い時間でも、プロが参加するなんてすごいですね!
五十嵐さん
オンラインの普及によって、地域を超えて世界中のプレイヤーが参加できるようになり、国際大会も頻繁に開催されています。特に日本と韓国の対戦は盛り上がりますね。
【eスポーツ大会】「ぷよぷよカップ SEASON3  1月オンライン大会」準々決勝トーナメント

コロナ禍とオンラインの適応

吉田
コロナ禍でオンラインが重要性を増しましたが、eスポーツ業界の適応は早かったように思います。
五十嵐さん
そうですね。コロナ禍になったとき、オンライン対応が急務となりました。小学生でもオンライン大会に参加できる環境が整い、オンライン開催が一般的になりました。

新しい挑戦 — スマートフォンゲームと未来の展望

スマホゲームの新作とグローバル展開

ぷよぷよパズルポップ
吉田
セガが今後目指している方向性について教えてください。
五十嵐さん
今、スマートフォンを中心にPCやタブレットなどでも楽しめるiOS端末向けの新作ゲーム『ぷよぷよパズルポップ』がリリースされています。これを通じて、世界大会の開催を視野に入れています。
細山田さん
『ぷよぷよパズルポップ』は、「Apple Arcade」というサブスクリプションサービスで提供しており、150以上の国・地域で配信中です。これからさらに評価を上げて広げていきたいと考えています。
吉田
スマートフォンゲームがより身近になり、手軽にプレイできるのは大きな強みですね。
五十嵐さん
電車の中でも気軽にプレイできますしね。これからはさらに多くの人に楽しんでもらえるようにしたいです。
ぷよぷよパズルポップアドベンチャーマップ
ぷよぷよパズルポップ会話シーン

eスポーツと国際大会の展望

吉田
今後のeスポーツ大会の展望について教えてください。
五十嵐さん
セガでは「ぷよぷよ」と「バーチャファイター」のeスポーツ大会を世界規模で展開することを目指しています。2024年には外国人プレイヤーも巻き込んだ大会を開催し、2025年には世界大会を実現したいですね。
細山田さん
国体文化プログラムとなる「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」での全国大会も毎年注目されています。地域の学生が大会運営に協力し、地域活性化にもつながっています。

まとめ — ゲームの力でつながる世界

今回のインタビューを通じて、セガがeスポーツを通じて地域やコミュニティ、さらには世界とのつながりを強化し、社会課題の解決に取り組んでいる姿が浮き彫りになった。シニア層や障がい者とのコミュニケーション促進、スマートフォンゲームを活用した新たなチャレンジ、そして世界規模での大会開催を目指すセガの姿勢は、エンターテインメントの可能性を広げるものである。今後もセガがどのようにeスポーツを通じて社会に貢献していくのか、目が離せない。

Virtua Fighter esports
ぷよぷよeスポーツ
ぷよぷよパズルポップ
株式会社セガ
Webサイト
https://www.sega.jp/
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